去る7月6日(月)に議案質疑に登壇しました。
今回の質疑では、議案第6号損害賠償の額の決定および和解について、と
議案第1号一般会計補正予算のうち、債務負担行為補正(西海神小学校仮設校舎賃借料)を中心に質問しました。
詳細については、質問動画をご覧いただければありがたいのですが、質疑の要旨を以下にかいつまんでご説明します。
議案第6号損害賠償の額の決定については、テレビニュース等でも取り上げられたのでご存じの方もあるかと思いますが、平成19年に実施した市の乳がん検診で異常なしと判定された女性が、その後がんを発症され、治療を行われました。
女性は、船橋市の実施したがん検診(判定は市医師会に委託)において正確な診断を受けていれば、早期に適切な治療を受けられたとして、慰謝料その他を求めて提訴されたものです。
これについて、市では医師会とも協議のうえ、過失がなかったとはいえないとの判断にいたったことから、裁判所の和解勧告を受け入れ、350万円の損害賠償金を支払うこととなったものです。
この件に関し、6名の議員がそれぞれの議論を展開されましたが、私はこの事件ががん検診の現場に与える影響について危惧する観点から質疑を行いました。
具体的には、この事件の前後で検診の際に要精密検査に回される件数が大幅に増加しており、明らかにこの事件を受けて現場が慎重な判断をするようになっている、という事実を指摘し、がん検診の現場がこの事件によって萎縮してしまうことはあってはならない、と主張しました。
他の議員の質疑では、初期のがんを見落とした医師(や医師会)にも応分の責任と負担を求める意見なども出たところですが、医療者は神ではなく、もしそのようなことになれば誰も船橋市の検診事業を受託する医者はいなくなるでしょう。
突き詰めれば「健康は自己責任」として検診事業そのものを自治体が行うことに及び腰になってしまわないとも限りません。
患者さん、市、医師会のいずれにとっても不幸な事件でしたが、この事件から学ぶものは学び、乗り越えるものは乗り越えて、市民の健康を守る検診事業を維持拡充するよう要望して結びました。
時間がないので西海神小学校に関する質疑は後刻掲載します。
↓議案質疑の模様を動画で
http://220.110.150.171:8080/chukei/video_21y2r/day3/0706_11.asx
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